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実説 城谷怪談 撰集七十

By: 城谷 歩
Narrated by: 城谷 歩
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Summary

老若男女皆が楽しめる怪談語りを目指し、落語や講談にも似た独特な語り節、ノスタルジックな世界観に定評がある城谷歩による怪談。
幼い頃から自身でも不思議な怪体験を数多く持ち、更に聞き集めた種々の実体験を含めるとその数は数百にも及ぶ。
そうした現代の実話怪談、奇談の中から選りすぐりをお届けする。

「店の奥」(26分)
以前ご紹介した赤いドレスの人形にまつわる、兆しの話。
ホームヘルパーのぽんすけさんが、Aさんの介護に入ったばかりの頃、訪問介護の証明書がたびたびAさん宅から消えてしまった。結果、同じ建物内1階にある長いこと使用されていないスナックに保管することに...。
初めて入るそのお店は薄暗く、窓がなく、そして全ての調度品がそのままになっていた。
「用務員のおじさん」(22分)
休み時間には校舎の端にある男女共用の大きなトイレに行き、優しくて話好きの用務員のおじさんに会いに行っていた。いつ行っても上下そろいの作業服で帽子を目深にかぶったそのおじさんは待っていて、子供たちの人気者。空中から飴を取り出すような仕草をして見せてみんなに配ってくれた。
ところが三年生に進級する春休みに旧校舎が取り壊され、新校舎が出来ると、おじさんもいなくなってしまった。
「精神病院」(23分)
職探しをしている時田さんのもとに精神病院への就職の誘いがくる。病院のリハビリ施設で講師を探しているというので早速面接を受けに行くことになった。担当の師長さんと一通り質疑応答が済むと院内を案内してもらうことになり、重症病棟に足を踏み入れた。 途端、数人の患者さんたちが一斉に時田さんめがけて集まり、 我も我もと話しかけてきたという。
「橋渡し」(18分)
とある施設で担当している新谷さんの娘さんは俗にいう霊感者だそうだ。
極めつけは人がカレンダーに吸い込まれていく姿を見ることがあると言い、そのようにカレンダーに入ってしまった人はことごとく皆数日以内に亡くなってしまうのだとか。
そんな不思議な力のある娘さんが最近夢を見た。以前に亡くなった叔母が現れ申し訳なさそうに詫びながら後は私が面倒みるからとしきりに訴えてくる。その叔母は誰かを抱きかかえていたのだが...。
©2021 Wataru shirotani
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